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本間チョースケのイタリアワイントリビア vo.1 | バローロ・ボーイズとは

UNCORKを運営するワイン専門商社 株式会社モトックスに在籍する、人気のワイン漫画のキャラクター 本間長介のモデルとなった社員 本間チョースケ がイタリアワインの豆知識をご紹介します。
本間チョースケ プロフィール
本間 敦(ペンネーム:本間チョースケ)
イタリアワインライター
(社)日本ソムリエ協会公認 シニアソムリエ、SAKE DIPLOMA
渡伊50回以上を数え、ワイナリー200社以上を訪問。執筆活動を通じてイタリアワインの魅力を伝える。
専門誌、一般誌でのコメント掲載多数。また、ワインの普及活動の一環として全国各地で講演活動を精力的に実施。
本間 敦(ペンネーム:本間チョースケ)
イタリアワインライター
(社)日本ソムリエ協会公認 シニアソムリエ、SAKE DIPLOMA
渡伊50回以上を数え、ワイナリー200社以上を訪問。執筆活動を通じてイタリアワインの魅力を伝える。
専門誌、一般誌でのコメント掲載多数。また、ワインの普及活動の一環として全国各地で講演活動を精力的に実施。
今回のテーマ:バローロ・ボーイズ
1980年代までのピエモンテ ワイン造りについて
トスカーナ州のワインの早くから楽しめ、悦楽的なワインとは対照的に、収斂性の強い鋭角的なタンニンと酸を持つネッビオーロ種から造られるワインは、それが丸くなるまで熟成させる必要があった。大樽はワインと樽の接触面積が少なく、ワインの貯蔵には好適とされるが、酸化熟成はゆっくりと進むため、伝統的な大樽熟成のワインは、瓶詰めされた後も更に熟成が必要で、その熟成期間の長さや若いうちは難解なワインで、海外では今一つ人気が高まらなかった。
バローロ・ボーイズの出現
フランスの栽培法や醸造法を推奨するもので、当時、新進気鋭と言われた生産者エリオ・アルターレ、ドメニコ・クレリコ、ルチアーノ・サンドローネ、パオロ・スカヴィーノ達の他、アゼリアも賛同した。皆、今ではピエモンテワイン界における重鎮だ。アゼリアについては、別の特集で詳しく語っているので、ぜひご一読いただきたい。
バローロ・ボーイズの改革
主にワインが出来るまでの3つのステージで改革が行われた。栽培
醸造
搾汁と皮種との接触面積が増え、内側には扇風機のファンのようなものが仕込まれており回転して攪拌され、短時間で効率良く色素やタンニンを抽出、また収斂味のあるタンニンの抽出を避けるため、種は醸し途中で下部から吐き出す画期的な発酵タンクも導入した。
熟成
バリック樽(225リットルの小樽)はワインと樽との接触面積が大きいため樽由来のフレーヴァーが付与され、しかも酸化熟成が進みマイルドになる。10年以上使用する大樽に対し、バリック樽は概ね3年しか使用しないので割高となるが、若いうちは難解と言われたバローロやバルバレスコを「濃厚でありながら、タンニンは丸く、悦楽的で早くから楽しめるスタイル」にすることで、アメリカで大ブームとなった。またブドウの収量制限、セラーでは新しいインフラの導入で、高価格が進み、ピエモンテワインのプレステージ化も進んだ。
バローロ・ボーイズの今
醸造で得られた、強化された味わいや、樽熟成による強いウッディなフレーヴァーは、品種本来の味わい、テロワールの風味をマスキングすると考える生産者が増えた。
地球温暖化により、果実が良く熟れる様になったため、過剰なグリーンハーヴェストは控える者、色濃く醸されるロータリー式発酵タンクと距離を置く者、バリック樽の新樽の使用比率を下げ、樽のフレーヴァーを抑える者、あるいは伝統的な大樽熟成に回帰する者など、伝統的な手法とモダンな手法、双方の良いところを上手く組み合わせて、それぞれの生産者が意図する『エレガント』なワイン造りに邁進している。











